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2016年12月3日 14:00 京都ゲヴァントハウス合唱団 第41回定期演奏会 

                指揮:アグネス・グロスマン 

                合唱:京都ゲヴァントハウス合唱団  管弦楽:奈良フィルハーモニー管弦楽団

 

師走に入ったとはいえ、温かな週末の土曜日・・

京都市左京区にあるロームシアター京都サウスホールへ京都ゲヴァントハウス合唱団のコンサートを聴きに行った。

京都ゲヴァントハウス合唱団は、故林達次先生が1977年に結成し、国内外で高く評価されている歴史ある合唱団である。 

このコンサートは、旧京都会館がリニューアルされ、ロームシアター京都として生まれ変わり、ロームシアターオープニング事業の一つとして開催された。

 

オーストリア国旗を連想するセンスの良いチラシを手にしたときからコンサートへの期待感は高まっていた。

 コンサートを聴いて、京都ゲヴァントハウス合唱団はウィーンに留学された林達次先生の意志と音楽を展開し、発展を続けていると確信した。アグネス・グロスマンが誘う ”ウィーンの調べ” ・・・コンサートタイトルに歌われたとおり、ホールに響いたオーケストラとコーラスの第一音から”ウィーン”へと聴衆を誘った・・・プログラムの前半は、W.A.モーツアルト作曲 KV317「戴冠ミサ」である。

Ⅰ Kyrie からⅥ Agnus Dei ・・全曲ほとんど C dur からなる堂々とした清々しいミサ曲・・・クオリティ高いコーラスとソリストたち(特に若々しいソプラノソロ松崎絵美)の演奏は聴衆の心をとらえたようだ。

休憩後の後半は、「ウィーンの一夜」と称して、”ジプシー男爵””こうもり””メリーウィドウ”からの名曲を休みなく演奏。林達次先生の恩師であるフェルディナンド・グロスマンを父に持つウィーン出身指揮者アグネス・グロスマンのもと、甘い美声のテノールソリスト北村雅之、円熟味溢れる格調高いソプラノソリスト大西津也子とコーラスの息がぴったりと合った演奏は、耳も眼も心地良い。コーラスの女性陣は色とりどりのフリーデザインドレスをあでやかに着こなし、そのインパクトの強さは翌日まで眼に焼き付いたほどであった。

プログラムの最後は「ウィーンの名曲集」、J.シュトラウス親子によるウィンナワルツ等の名曲を軽やかな演奏で締めくくった。アンコールはもちろん「ラデッキーマーチ」!!

クラッチサインを待てない聴衆!!!・・・思わず苦笑しながらクラッチ参加した。

余談だが、コンサート終了後、同じ岡崎にある京都市美術館「京都の若冲展」へ立ち寄った。翌日は本番であったが、自宅練習するより、充実した時間であったと思う。

(記: Y.PROTON)